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2019-04-15

MONETA

世の中には色々な消費者被害事件があるようです。

まあ、普通の消費者被害の場合、例えば、自動売買ツールを買えばパソコンが自動で売買してそれで儲かるといって、勝てる可能性があるだけという自動売買ツールを高額で売るとか、出会い系サイトで相談にのれば報酬を払うと言って高額の課金をさせるとか、一応、「ああ、そういうことで利益が発生するということで騙すのね。」というのが理解できるのです。

しかし、「MONETA」は、はじめは意味が分かりませんでした。

まず、無料で入会して、「MONETA」の開発した専用のS4システムにログインします。

そこには、すでに、300万円入金されていているのです。バイナリーのチャートみたいな画面で4色のシグナルボタンが表示されているので、いずれかのシグナルが点灯したときに掛け金を掛けて勝負し、勝つと残高が増える、という仕組みです。

わたしの依頼者は、そこで、300万円を2655万円まで増やしました。その画面の残高に表示されている金額を、サーバーと連結させて口座情報とリンクさせれば、そのお金が丸々手にはいるということらしいのです。

本当に、「MONETA」の説明通り入金されるのであれば、被害者は出ないでしょう。たとえ、入金されなかったとしても、そもそも、ここまでは無料なのですから、失ったとしても時間だけということになります。

ところが、ここで、サーバー構築費という名目で約10万円請求されます。サーバーを構築すれば2000万円以上のお金が手に入るのであれば、10万円くらいなら、ということで支払います。ところが、サーバー構築費を支払ってもサーバーエラーになり入金されません。

さらに、「MONETA」に連絡すると「プレミア会員になると対応を早くしてあげます。他のシステムも優先して使わせてあげます。」といわれるのです。そこで、プレミア会員になる費用約50万円を支払います。

ところが、というか、当然というか、サーバーは構築されず、口座への入金もありません。ついには、「MONETA」に連絡しても電話に出なくなります。結局、60万近いお金を取られてしまうのです。

というわけで、分かってしまえば、わかりやすい手口ともいえるでしょう。契約した義務が履行されないのですから。そして、履行された人はひとりも居ないのですから。

転ばぬ先の杖。皆さんもご用心ください。

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