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2019-04-26

Atym Payment

依頼者から消費者被害の相談を受けたばあい、当然ですが相手方の「出会い系サイト」や「情報商材会社」に内容証明郵便を出します。それで、相手の会社から連絡があるのは1割くらいで、ほとんどの会社はこちらから連絡しなければなりません。

しかし、内容証明郵便が届けば良いですが、「特定商取引法に基づく表記」に記載のある住所に送っても、「宛所尋ね当たらず」「保管期間を経過しましたので返送します」などということで内容証明郵便が戻ってくることもあります。

そういうばあい、決済代行業者に問い合わせをしたりします。

決済代行業者についてはあまりご存じないかもしれませんので簡単に説明します。

まず、カード決済の登場人物として、カード会員、加盟店、さらに、カード会社として、カード会員側のカード会社をイシュアー、加盟店側のカード会社をアクワイアラーと言います。ところで、わたしが依頼を受けた消費者事件の中で、加盟店が加盟店側のカード会社(アクワイアラー)と直接契約しているところは1件もありませんでした。すべて、その間に、決済代行業者が入っていました。というわけで、決済代行業者とは、文字通り、加盟店とカード会社(アクワイアラー)との間の「決済」と「代行」する業者なのです。ただ、だからといって決済代行業者を使っている加盟店が全て怪しいと言うつもりはありません。普通の飲食店や小売店でも決済代行業者を使っているところはありますから。

話を戻して、決済代行業者と加盟店は直接の契約関係にあるので、加盟店と連絡がつかないばあいなどは、決済代行業者に問い合わせをしたりするのです。決済代行業者自体はそれなりの規模もありますので、通常、連絡がつかないということはありません。

ところが、「Atym Payment」という決済代行業者だけは、Googleで検索しても別の決済代行業者が上位に出てきますが(そことは関係なく)、全く連絡先など分かりませんでした。それで、いろいろ調べていくと「Atym Payment」は決済代行業者ではないことが分かりました。相手方の会社のサイトから決済手続に入ると、「Atym Payment」というサイトに飛ぶのですが、それは決済代行業者の決済画面をまねただけなのです。そこで、名義、カード番号、有効期限、セキュリティ番号などを打ち込むと、その情報が抜かれて、その後に相手方の会社がその情報に基づき決済手続をしているようなのです。

たまたま、「Atym Payment」のサイトを使っている業者と電話で話が出来たので、「Atym Payment」は決済代行かと聞いたら、決済代行だと答えました。じゃあ、電話番号と住所を教えてくれといったら、こちらでは把握していませんと言っていました。じゃあ、どうやって契約したんだということですよね。

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